あるがまま「の」世界を見ている?
あるがまま「に」世界を見ている?
ある日、静かで平穏な電車の車両にお父さんと2人の子供が乗り込んできた。
子供たちは大声で騒ぎだし、車内の平穏は一瞬にして破れた!
父親は目を閉じ、座っていた。
子供たちは大声で言い争い、物を投げ、あげくに乗客の新聞まで奪い取るありさまだ。
迷惑この上ない子供たちの振る舞いに、父親は何もしようとしない。
自分の子供たちの傍若無人ぶりを放っておき、なにもしない父親に乗客はイライラしていた。
我慢できなくなった乗客の一人が父親に「お子さんたちが皆さんの迷惑になっていますよ。
少しおとなしくさせていただけませんか?」と忠告した。
父親は目を開き、子供たちの様子に初めて気づいたかのような表情を浮かべ、そして、こう言った。
「ああ、そうですね。どうにかしないといけませんね、、、、病院の帰りなんです。一時間ほど前、あの子たちの母親が亡くなって、、、、これからどうしたらいいのか、、、、あの子たちも動揺しているんでしょう、、、、」
乗客たちのイライラは一瞬にして悲しみに変わった。
子供たちの様子がまったく違って見えたのだ。
違って見えたから、考えも、感情も、行動も変化した。
子供たちから見た乗客の姿はどのように見えていたのだろうか?